ハマスホイとデンマーク絵画展@東京都美術館
今日は東京都美術館で行われているハマスホイとデンマーク絵画展へ行ってきました。
ハマスホイは北欧のフェルメールと言われているそうですが、確かに構図は似ています。しかし、フェルメールの絵は描写の中に様々なストーリーが隠されているのに対して、ハマスホイの絵は、ただただ静謐な空間をそのまま描いたように思えました。あえてストーリー性は排除したかのような。ミニマリストの部屋を描いたような感じです。我が家の室内との違いに愕然としつつ、鑑賞してました。(笑)
ハマスホイ以外にも19世紀のデンマーク絵画の数々を見ることができます。当時は、くつろいだ心地よい空間を意味するhyggeと言われる情景を描いた絵が好まれたそうです。それから、スケーイン派という最北の港町に集まった画家たちの集まりがあり、海岸や海辺の人達の姿を描いた絵を見ることが出来ます。ところで、このスケーインという町は、Skagenと書くのですが、このスペルを見て、腕時計メーカーのスカーゲンと同じスペルだと気が付きました。腕時計のSkagenの公式サイトには、
SKAGEN(スカーゲン) はデンマークの最北端に位置する、北海とバルト海の二つの潮流が出会う海辺の町Skagenからインパイアされたコレクションをお届けしています。(https://www.skagen-japan.com/pages/about-us)
と書いてありましたので、やはりこのスケーイン派のSkagenという港町に関係していたようです。
グッズ売り場ですが、ハマスホイのテイスト溢れる静謐なデザインのものが多く、最近の美術展の中でもかなり物欲を刺激されました。あまり持って帰れないので、ほどほどにしましたが。(笑)
レオナルド・ダ・ビンチ没後500年記念 夢の実現展@代官山ヒルサイドフォーラム
今日は、東京造形大学が代官山で開催している「レオナルド・ダ・ビンチ没後500年記念 夢の実現展」へ行ってきました。
www.zokei.ac.jp
レオナルド・ダ・ビンチの現存する絵画全作品を、想定される当時の色彩で再現したもので、鮮やかに色彩が蘇っています。他にも、ダ・ビンチが設計した機械や建築のミニチュアなどもあり、大変興味深いものでした。特にこういう様々な機械を設計するのは楽しかっただろうなと、再現ビデオに見入ってしまいました。
ハプスブルク展@国立西洋美術館
今年の美術館巡り初めは、国立西洋美術館のハプスブルク展となりました。
昨年のウィーン関連展覧会と数年前のアルチンボルド展で、ハプスブルグ家の美術品収集や帝国末期のウィーンの栄華を断片的に見てきましたが、この展覧会は、ハプスブルグ家の約600年の歴史を辿ることができるようになってます。
甲冑が4-5体ありましたが、時代を経るにしたがって、デザインも華麗になっていきますね。しかし、あれを着るのもたいへんそうです。一応動けるようになっているのは確認できましたが。あと、グリフォンの鉤爪の角杯など工芸品は目を見張るものが多く、金細工は特に繊細に作れらていて素晴らしいですね。なかでも、水晶のフォークとスプーンの装飾がとても良いのですが、ぱっと見ると装飾以外の部分がプラスチックに見えてしまうのがなんとも庶民の性ですね。(笑)
ハプスブルグ家と言えば、有名な女性3名(女帝テレジア、マリー・アントワネット、皇妃エリザベート)が思い浮かびますが、しっかりこの3名の肖像画がそろってます。
しかし、この神聖ローマ帝国樹立からのハプスブルク家のヨーロッパ統治のあたりは、世界史の授業でもあまり詳細な内容は聞いてないので、もっと調べる必要があるなと痛感しました。
カルティエ展@国立新美術館
印象派からその先へ展@三菱一号館美術館
三菱一号館美術館展で開催されている「印象派からその先へ」展を見てきました。
これは、吉野石膏コレクション展なのですが、吉野石膏という会社がこれだけの近代絵画を集めていたということに驚きますね。印象派はもとよりそのちょっと前のバルビゾン派からフォーヴィスムやキュビスムなど近代まで様々な画家の絵が集まってます。このコレクションは現在は山形美術館に寄贈されているようで、実はこのために山形に見に行きたいと思っていたので、今回近場で見られて良かったです。
なかでも、ミレーの「群れを連れ帰る羊飼い」の中央の羊飼いの表情がなんとも憂いを含んだ虚ろな感じで印象的でした。あと、モネの「サンジェルマンの森の中で」の紅葉のトンネルの色使いの妙に感心しました。最後の方のシャガールの部屋も見ごたえありますね。他にもシスレーの部屋などまとめて一つの部屋に展示されていて、この美術館は小部屋が多いのですが、それをうまく使った展示になっているなと思いました。
それにしても、吉野石膏恐るべし(笑)
ゴッホ展@上野の森美術館
先日、上野の森美術館で行われているゴッホ展に行ってきました。
この日は、天気も悪いので空いてるかなと期待していたら、予想通りかなり空いてました。じっくり見ることができて良かったです。
この展覧会はオランダの頃から年代を追ってゴッホの歩みを見ることができます。やはり、アルルやサン=レミのあたりのゴッホの切れ味は凄いですね。というか、よくここまで画風が変わるものだとビックリします。そんな中でも、糸杉の絵は迫力がありますね。油絵はそうなのですが、ポスターや図録では伝わってこない筆致を立体的に見ることができるので、その迫力に圧倒されます。
この展覧会では、絵の横にその絵に関するゴッホの手紙などの一節が書かれていて参考になります。なかには、「小汚い娘の頭部を描き始めた」なんてものがあったり、面白いです。