Teatown’s blog - Art Room

アートと建築関連のつぶやき

プーシキン美術館展@東京都美術館

昨日はプーシキン美術館展へ行ってきました。フランスあるいはフランスにゆかりのある画家の風景画にフォーカスした展覧会で、グランドツアーの頃から印象派前後の時代までの風景画の変遷が味わえます。19世紀末頃のパリと郊外の地図とマッピングしながら、当時のパリ市内と郊外の風景を想像しつつ鑑賞できます。

www.tobikan.jp

モネの「草上の昼食」が初来日ということで注目を集めてますが、まずは、こんなに大きな絵だったのかと驚きました。なんとなくもう少し小さいものだという先入観があったので。図録では分からない実空間での印象を感じることが出来るのが展覧会の良い点ですね。しかし、この絵は、幹に書き込まれた「♡」と「P」がやはり気になりますね。

キュビズムの画家が高く評価したセザンヌですが、そのセザンヌの晩年のヴィクトワール山の絵もありました。ピカソらがセザンヌを「近代美術の父」として評価していた話を聞いていたのですが、この絵を見てなるほどなぁとやっと実感できました。セザンヌの多視点からの統合とともに晩年はかなりキュービックさを出すテイストに変化していったわけですね。

私が大好きなルソーですが、今回も一点、「馬を襲うジャガー」がありました。密林で襲われている馬のなんとも危機感のない表情が印象的で、ユーモラスですらあります。