Teatown’s blog - Art Room

アートと建築関連のつぶやき

村上隆の五百羅漢展@森美術館

今日は、もう一つ、六本木ヒルズ森美術館で開催中の村上隆の五百羅漢図展へ行ってきました。村上隆といえば、オタク的アニメの世界を美術作品というレベルにして世界に問うている日本を代表するアーティストです。

www.mori.art.museum

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しかし、ただ単にアニメっぽいキャラを描いているだけではなくて、この五百羅漢図を見ると、画家の古典への深い敬意とオマージュが見て取れます。古典だけでなく、ジブリもののけ姫など現代の作品からインスピレーションを得たものもあるようです。とにかくこの五百羅漢図は壮大で、青龍・朱雀・白虎・玄武の4つ方位に対応した非常に横長の壁面画からなります。最初スケールの大きさに圧倒されますが、その中に描き込められた一つ一つの羅漢や空想の動物をじっくり見ていると不思議の世界に引き込まれると共に色々なオマージュに気が付くと中々楽しいです。

 

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そういえば、五百羅漢図の中に「蜃(しん)」という龍の一種が出てきますが、これが吐く気で楼閣が見えるようになるということで、「蜃気楼」という言葉になったというのを、解説を見て初めて知りました。

 

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